「恭平のバカ──っ!!」 大声を出してしまった瞬間、教室中がしん…っとしてしまった。 …やっちゃった…。 「でっかい声」 顔を真っ赤にしていると、一登がやってきた。 「恭平が悪いんだ…」 「またケンカか…」 一登はため息をつきながら私の前の席についた。 「ケンカじゃないし…」 「恭平さ─…初純とケンカすると、部活で荒れるんだよ」 「…え」 「ミスも目立つし…」 「………」 一登はフッと笑った。