「ちゃんと覚えとけよ!」 「考え事が多くて誰かさんみたいに暢気じゃないんです〜っ」 ベーッと舌を出すと、恭平はつんっとそっぽを向いてこう言った。 「そうだよな〜っ。愛しの彼が帰ってきたしな、」 「っえ…」 「夏合宿どころじゃね─よな」 そう言うと、恭平はさっさといなくなってしまった。 …─何よ… …そんなこと、言わなくてもいいじゃん…。