「…なんで…?」 「体育祭でお前が倒れて保健室で寝てた時、寝言で言ってたのを聞いたんだ」 「…え?」 「『陽ちゃん』って、な…」 俺はまたゆっくりと自転車を押し始めた。 「それに…、宮下もお前が好きみたいだし…よかったな…」 俺は後ろを振り返らずに、歩くスピードをあげた。 カッコ悪いな…俺。