「…何を?」 俺はゆっくりと自転車を押し始めた。 カラン…カラン…と車輪が動く。 そして、それの後を3メートルほど離れててくてくと追いかける初純。 「何って…その…、」 「……」 「あ、の─…」 「初純」 俺はピタリと止まると、初純の顔を見た。 「宮下が好きなんだろ?」 俺がこんなこと言える立場じゃないってことぐらい、わかってる。 …彼氏でもないのに…。 けれど、一度口から出てしまったものは、取り返しがつかないんだ。