「あいつ…同じ中学で…」



一登はたどたどしく話す。


そりゃ、俺が初純のことが好きだと知っているから言いにくいのかもしれない。


俺はボールを入れ終わると、かごの鍵をしめた。



「一登、でるぞ」


「あっ…おう」



俺と一登は体育倉庫から出た。



「あいつ…、初純が好きなんだな」



「っえ…」



俺が体育倉庫の鍵をかけながら、つぶやくと、一登は驚いたような声を上げた。