俺は、これ以上、匠のイライラを募らせないように、“用事があるから”ってことで、部屋を出ることにした。 翠央ちゃん、テスト勉強したいみたいだし、それなら匠ほど適任な奴はいないもんな。 俺も匠ぐらい頭良ければいいけど、そうじゃないし… ここは、匠に怒りを鎮めてもらうためにも、この選択をとるしかない…。 まあ翠央ちゃんには、またこの部屋で会えるから、ちょっと名残惜しいけど仕方ない…。 俺は逃げるようにして、旧校舎から出た。