あ…… 匠、完全に怒りモードだ…。 キスしたのが余程、気にくわなかったのか、翠央ちゃんの手を包むように握っていた。 俺は、匠の怒りになんか負けずに、翠央ちゃんとの距離を縮めようと話し掛けた。 呼び捨てで呼んでくれたら嬉しかったけど、さすがに翠央ちゃん的には無理みたいで、“留羽先輩”になった。 まあ……仕方ないか。 っていうか、そろそろ退散の時間かな…。 ちょっと寒気もしてきたし…。