どんなに謝っても、許してもらえないのは分かってる。
だけど、それでもちゃんと謝りたかった。
「翠央が、そんなんで許すわけねぇじゃん」
匠の怒りは、まだ治まっている様子が全くなく、苛つきを含んだ声が降ってくる。
でも、すぐ後に女の子から小さな声で“謝ってもらってますから、それで十分です…”
そんな優しい言葉が聞こえてきて、驚きのあまり俺は顔を上げた。
女の子と目が合った俺はドキッと心臓が高鳴る。
肩よりも少し長い髪は緩くウェーブがかかっていて柔らかそうだ。
滑らかな白い肌に潤んだ瞳。
可愛い…。
メニュー