ステージの方を決して見ようとしない翠央を相沢先輩は真っ直ぐ見つめていたかと思うと… 軽やかにステージから飛び降りて、座っている生徒の中を掻き分けるようにして、歩いてきた。 他の生徒の反応なんて一切気にしている気配はなくて… 相沢先輩の目には、翠央しか映っていないようだった。 そして、翠央の前まで来ると、静かにしゃがみ込んで優しい表情を浮かべた。 全校生徒の視線が、その笑顔に集中する。 俺も…… どうすることも出来なくて、ただ見ているしかなかった。