「先に行こうとするなよ。一緒に行けばいいだろ?」 な?と笑顔で言うと、翠央はコクンと頷く。 俺はすかさず腰に手を回して、一層傍に引き寄せながらアイツの前までやってきた。 そんな俺たちを見て、アイツの表情は曇っていったのは言うまでもない。 「暁、もしかして…ずっと家の前で待ってたの…?」 「ずっと…っていうか、10分ぐらいだよ。母さんが、翠央の分も昼ご飯作ったっていうから、持ってきたんだ。」 アイツは気まずそうにしながら、片手に持っていた器を翠央の前に差し出した。