徐々に家に近づくに連れて、ハッキリと表情も見えてきて、俺も穏やかな気分ではいられなくなってきてしまった。 なんでアイツがいるわけ…? 不快な視線を送っていたせいか、俺たちの存在に気付いたアイツは、こちらに視線を向けた。 「翠央!」 柔らかい笑顔で手を振っているアイツは、俺なんか見ずに翠央だけを見ている。 「あ、暁っ…!どうしたの?」 驚いた表情を浮かべながら、慌てて駆け寄っていこうとする翠央の手を、俺は離さないように強く握った。