少し冷えた翠央の唇を温めるようにキスを繰り返す。 アイスのせいか、いつもより甘いキスだった。 「匠先輩…、わっ…私…アルバイト中ですから、そろそろ仕事しないと…」 顔を真っ赤に染めながら、ソファーから立ち上がる翠央の手を掴んだ。 「俺の部屋の掃除だろ?毎日やってくれてるから、たまにはサボれよ。こんなに暑い日に、翠央には無理させたくねぇからさ…。」 「で……でも……」 チラチラと部屋のドアの近くに置きっぱなしにしてある掃除用具を見ている翠央を抱きしめた。