部屋に入ると翠央は大人しくソファーに座って窓の方をジッと見つめていた。


「翠央、お待たせ。どうかしたのか?」


翠央は俺の声に驚きながら、こちらに顔を向けた。


「なっ…なんでもないです…。今日は…本当にムシ暑いですね…。」


俺は、微笑みを浮かべる翠央の頬にピタッとシャーベットアイスのカップを触れさせた。



「ひゃっ…冷たい…!」


翠央の体はビクンと大きく揺れ、その反動で思いっきり目を瞑ってしまっている。


そういう仕草にも可愛さを感じるな…。