「ほら、早く入れよ。」


翠央の背中に手を回して、素早く部屋に入れた。


「匠先輩、私…お掃除に来たんですけど……」


俺から離れようとする翠央を、そうさせないようにソファーまで連れて行った。

「ちょっとバイトは休憩。今日は暑いから余計に疲れるだろ?」


翠央を座らせて、サラサラな髪を撫でた。


「平気です…。家の中で働かせてもらってますし、まだそんなに疲れてないですから…。」


笑顔で言ってるけど、少し頬が火照ってるじゃねぇかよ…。