「匠、少し早いけど…、俺…そろそろ家に戻るよ。余裕をもって出発したいから。」 「そっか。気を付けてな。」 匠は俺を見ると、立ち上がって手を差し出す。 「じゃあな。」 俺も言葉を掛けて握手を交わした。 「留羽先輩、元気に頑張って下さい…。」 「翠央ちゃんも元気でね。匠のこと、よろしく。」 そう言うと、翠央ちゃんは恥ずかしそうに笑いながら頷いていた。