公園に着くと、桜の木の下にあるベンチに向かった。 まだ桜は咲いてないけど、蕾は膨らんでいて花開くのを心待ちにしている感じだ。 「留羽、お前はこっちに座れよ。」 翠央ちゃんが真ん中になるように座ろうとすると、すかさず匠から低い声が飛んできた。 そ…そこまでするのかよ…と思ったものの、余計に怒られそうな気がした俺は渋々匠の隣に座った。 要は匠が真ん中に座るような状態だ。