「翠央は俺のものだ…。触れていいのは俺だけなんだよ…。」 匠は翠央ちゃんを俺から離すようにして抱きしめた。 「えっ…、匠先輩っ…!ここ住宅街ですよ!?離して下さい……!」 翠央ちゃんは離れようとして慌ててもがいているけど、匠はお構いなしで抱きしめたままだ。 「翠央も無防備なところ、自覚しろっていつも言ってるじゃん…。俺、安心して大学行けねぇよ…。」 「こ…公園に行く途中で留羽先輩にバッタリ会っただけですよ…?」 翠央ちゃんは、匠の言ってることがイマイチ分からないようで首を傾げていた。