「あれっ?翠央ちゃん、どうしたの?女の子たちは??」


「次、体育なんです…。着替えないといけないし、さすがに遠慮してもらいました……。」


翠央ちゃんは、朝よりも元気なさそうに声を出した。

周りの女の子たちのテンションが高いから、おそらく元気を吸い取られたんだろうな……。


ますます匠のところに連れていきたいけど、授業を無理矢理サボらせるわけにもいかないし…。


「留羽先輩、そろそろ私…行かないと時間が…」


「あ、待って!翠央ちゃん、匠に何か伝えることある?」


急いで更衣室に行きたい様子の翠央ちゃんを思わず引き止めてしまった。


俺の勘だと、ここで話しておかないと、もう今日は翠央ちゃんの声は聞けなさそうな予感がするからな…。