どこからか聞こえてきた翠央ちゃんの声。 廊下にはいないから、やっぱり教室の中からだよな? 「翠央ちゃん、どこにいるの〜?」 教室の中に入ると、教室の真ん中辺りにいた、たくさんの女の子たちが俺の方に一斉に視線を向けた。 『うそっ…!留羽先輩だ!!』 『しかも七瀬さん、名前呼ばれてるよ!』 ヒソヒソ声が飛び交う中、その人だかりがサッと左右に分かれると…… その中心には席に座って恥ずかしそうにしている翠央ちゃんがいた。