「匠!おはよ。昨日は翠央ちゃんを劇的な攫い方してたよな。」


文化祭の翌日の朝、俺は匠と一緒に旧校舎の部屋にいた。


「翠央だけは失いたくねぇって、ずっと思ってた。あの時は気付いたら自然と翠央のところに行っていて、この部屋に連れてきていたんだよな…。」


少し照れながらも、フッと笑った顔は、かなり嬉しそうだ。


やっぱり匠には翠央ちゃんが一番お似合いだな…。


よし、俺は二人の関係がずっとずっと続いていくよう、陰ながら応援しよう…。

あ、別に陰じゃなくてもいっか…!


堂々と応援するのが、俺らしいよな。