「留羽先輩?」 ついボーッとしてしまった俺は、翠央ちゃんの声でハッと我にかえった。 「あ、ご…ごめんね。翠央ちゃん、体育だったの?」 「はい。これから更衣室に行くところです…。留羽先輩、なんだか元気ないですね…。大丈夫ですか?」 翠央ちゃん、俺の元気がないことに気付いてくれるなんて… ちょっと嬉しい…。 「うん、大丈夫…。ありがとう、翠央ちゃん。」 ニコッと笑うと、翠央ちゃんはペコリと頭を下げた。