俺たちは、屋上でパンを食べながら、お互い他愛ない会話をした。
翠央ちゃんが笑ってくれると、俺も嬉しくてますます話が弾む。
ちょっとだけ…のはずが、もう昼休みも終わるような時間になっていた。
「ごめんね、ついつい話が長くなって、こんな時間まで付き合わせちゃったね。」
「いえ、大丈夫です。私も時間とか忘れてましたから…。留羽先輩の話、面白くて、いっぱい笑っちゃいました。」
ニコッと笑う翠央ちゃんに、ドキドキが半端ない。
これが匠だったら、“話が長すぎるんだよ”って冷たい怒りが飛ばされてくるっていうのに…
翠央ちゃんは、怒ることなく笑ってくれてる…。


