「そ、そうだったんだ…。俺もパン買いに来たんだ。翠央ちゃんは、これから匠のところに行くの?」 何気なく聞いてみると、アタフタしながら首を横に振った。 「いえいえ…。匠先輩のところには行かないです…。放課後に行くことになってますから…。」 「えっ…そうなの?」 「…はい。」 てっきり、このまま旧校舎に行って匠と昼食なんだと思ってた…。 意外な返答にビックリしていると、 「そ…それじゃあ、私は失礼します……。」 翠央ちゃんは、ペコリとお辞儀をして教室に戻ろうと歩き始めた。