彼女ノ写真

助けを求めるように、シキちゃんの方に視線を送ると、少し離れた位置でサイオンジ先輩と共に、うっとりした目で眺めていた。




何故?───貴女も毒されているのね。




「ちょっ、先輩いい加減に離れて下さい!暑いですって!それと、変な所を触らないで下さい!訴えますよっ!」



「いーじゃん!私とサクラの仲だろ?」



「何がですか?!立派なセクハラですよぉ!」



「違うわ!これはコミュニケーションよ!文化の違いね~」



「私の知る限り、こんな事をして許される文化圏はありませんよ!アメリカなら訴訟もんですよ!」



「安心しな。私は、あの国は嫌いなのさ」



「知りませんよ!って、関係ないじゃないですかっ!」




私の困惑、マキ先輩のいたずら、シキちゃんの笑顔、サイオンジ先輩の微笑み、それらを冷静にまとめ、状況を判断したのだろう、エークンが少し大きめに声を出す。