「エーク、、ンはさ、気付いてないから、、、私はさ、気付くと思うじゃない、、、でも、気付いてないから、、、あの写真ね、私が持ってるの」



「ええええーっ?!うそ、、、、、」



「ホントよ、、、だって、あんな写真が入ってる生徒手帳、、、落としたら、どうするのよ、、、ホントの、ホントに恥ずかしいじゃない!!!


もぅ、、、でもさぁ、、、普通気付くじゃないっ!、、、サクラちゃんだって、先輩達だって、エークンが生徒手帳とあの写真を探してて、おかしな態度になってる事ぐらい、気付いてたわよ!!!


もーぅ!エークンが、そんな鈍感だから、私がこんなにも悩んじゃったじゃないっ!!!ものすごく悪い事しちゃったんじゃないかって、悩みまくっちゃったじゃないっっ!!!!!もーぅ、、、うわーーーーーーーーーーんっ!ぐす、ぐす、わーーーーん、、、」




目まぐるしく展開が変わり、僕の頭は思考する事を放棄していたけど、きっと本能が、それどころじゃねーぞ?!って、脊髄に無理矢理命令したのだろう。




彼女を抱き締めていた。




言葉も無く、感情もなく、ただ彼女を抱き締めていた。




泣きじゃくっている彼女の身体は、いつも以上に小さく感じた。いや、違う。僕は彼女を始めて抱きしめたんだ。これが彼女の大きさなんだ。




って、そんな事を確認している状況じゃない事は、やっぱり脊髄が教えてくれた。




しゃべれ!と僕は僕に命令した。