「あ、、、これって、、、」




そう言うと、シキちゃんは勢いよくページをめくり始めた。マキ先輩とサイオンジ先輩は、顔を見合わせ、首をかしげる。




私は、そんな三人を少し離れて見守った。




「やっぱり、これって」




ページをめくる速度を落としながら、シキちゃんは言葉を続けた。




「エークン、、、」



「ねぇ、シキ?これは何?風景写真??」



「これは、、、全部、私が被写体になった場所です」



「へ?え?」



「彼が、この風景の中で私を撮ったんです」



「え?ちょっと意味が分からないんだけど、これ全部、あんたを撮った事のある場所の写真って事?」



「はい。そうです。」



「何?何の儀式よ、サイオンジ?」



「さ、さぁ、、、、、」




戸惑う先輩たちを余所に、シキちゃんはアルバムをめくり続ける。