彼女ノ写真

「ありがとうございます。大切にします」




先輩達は、秋の夕陽の様な、優しい表情を浮かべた。




私には、その表情が先輩達の本質の様な気がして、また一つ憧れた。




「よし!じゃあ~続きを描きますか!」



「そうね」




何となく盛り上がって、何となく時が流れる。そんな時間は、本当に心地よい。




だけど同時に思う。この輪には、決定的にもう一人足りない。




同じ空間にいるのに、盛り上がっている私達を余所に笑顔を忘れ続けていて、私に幸せを教えてくれた友達である、シキちゃんが足りない。