彼女ノ写真

「この絵、どっちも私にくれませんか?」




先輩達を顔を見合わせ、同時に頷いた。




「この絵よりさ、次の絵にしない?」



「え?次??」



「そうそう!今度は、私とマキ、二人で描くからさ!そんな絵、想像しただけでワクワクしてこない?」



「あ~、確かに。それは見てみたいです!私」



「よし!じゃあ、決まり!明日から、サイオンジん家に放課後集合ね!」



「え?先輩のお家に?」



「そう!今度の絵は本物のヌー────」「却下です!!」



「あら、ノリでうまく運べるかと思ったんだけど、ダメだったか~」



「当たり前じゃないですか!もう!」




少しすねた表情を見せたであろう私を、先輩達は撫で始める。