「っ、、、て、、、」




見上げた先には、サイオンジ先輩が両手で顔を覆いながら、クニャクニャと、フニャフニャとしていた。




「あの、、、先輩、どぅ────したんですか、、、?」



「少年がいきなり、恐ろしく純粋で情熱的な事を言っちゃったから、サイオンジが完全に乙女化しちゃったみたいね~、、、私でも、ここまでの乙女サイオンジを引き出した事ないのに、、、やるわね~少年」



「代償がでかすぎて、嬉しさを微塵も感じないんですけど、、、」



「ま、そこはそれよ!それに、少年が動ける所を見ると、無意識に手加減はしてたみたいね」




あれで、手加減───?心臓が止まるかと思った、、、先輩は、人間AEDになれるぞ。




「ところで少年。さっきの言葉はさ、私らに言う事じゃないでしょ?」




先輩の問いに、僕は静かに頷き、想いを言葉にした。