「───はい」
何とか捻り出した答えが、これだった。
「はぁ?何よ、はいって?」
「あの先輩、さっきの夢の事なんですけど、よく分からなかったんです。どう言う事なんですか?」
「んn?あれは、、、ねぇ、サイオンジ?私は夢を描かないってだけじゃんね」
「だからですね、それが分からないんです。絵描きになりたいのに、夢は描かないって、分かりません。どういう事なんですか?」
「それはね、エークン。マキは今まさに、夢の中にいるって事なのよ」
「夢の中に?それって、夢を描いている最中って事じゃ?」
「ちっがうでしょ!夢の中にいる人間がさ、自分の夢の話をするなんて、おかしいと思わない?私は思うのよ。と言うか、嫌いよ!」
「はぁ、、、」
「夢を描いたり、語ったりするのは、まだスタート切ってない奴がする事よ」
「そうだよね~。マキにとって絵を描く事は、生きている事と同義だもんね~。生き続ける為に、絵を描いているんだもんね。───そして私は、マキとずっと、、、きゃ!」
マンガでしか見た事がないような、ものすっごい乙女な声を上げ、両手で紅くなった顔を覆い、サイオンジ先輩は小さく丸まった。
この人は、この人でいろいろ凄いと思う。
何とか捻り出した答えが、これだった。
「はぁ?何よ、はいって?」
「あの先輩、さっきの夢の事なんですけど、よく分からなかったんです。どう言う事なんですか?」
「んn?あれは、、、ねぇ、サイオンジ?私は夢を描かないってだけじゃんね」
「だからですね、それが分からないんです。絵描きになりたいのに、夢は描かないって、分かりません。どういう事なんですか?」
「それはね、エークン。マキは今まさに、夢の中にいるって事なのよ」
「夢の中に?それって、夢を描いている最中って事じゃ?」
「ちっがうでしょ!夢の中にいる人間がさ、自分の夢の話をするなんて、おかしいと思わない?私は思うのよ。と言うか、嫌いよ!」
「はぁ、、、」
「夢を描いたり、語ったりするのは、まだスタート切ってない奴がする事よ」
「そうだよね~。マキにとって絵を描く事は、生きている事と同義だもんね~。生き続ける為に、絵を描いているんだもんね。───そして私は、マキとずっと、、、きゃ!」
マンガでしか見た事がないような、ものすっごい乙女な声を上げ、両手で紅くなった顔を覆い、サイオンジ先輩は小さく丸まった。
この人は、この人でいろいろ凄いと思う。
