彼女ノ写真

「うげぇ、、、っ!きつ、、、。」



「ん?何?少年。あんた、ブラック飲んだ事なかったの??大丈夫?!」




言葉だけ聞けば、先輩はまるで僕を心配しているようだけど、それは彼女の表情が見えないと言うトリック上の事でしかない。




見なくても分かる。口元が緩み切っている事は。




「あはははは~!!!いっや~ごめん!大丈夫?あはははは~」



「ごふ、ごふ、、、っ!───大丈夫、、、じゃない事もないです。ってか、ブラックって強烈なんですね、、、」



「いや、ああいう店ってさ、ホットの場合、ずっと保温しているからね、時間が悪いと、変に煮詰まっちゃってる時があるのよ。それに当たったんじゃない?」



「そうなんですかね、、、先輩達は、大丈夫なんですか?」



「うん。私もサイオンジも、平気。だって私達、コーヒー飲めないし」



「はっ?!じゃあ、何故、僕にだけコーヒーを???」




そんな当たり前の困惑を浮かべた僕に対して、先輩は親指をグッと突き立て、見せつけるようにして、言う。