彼女ノ写真

五分ぐらい居ただろうか、トイレから出て、なおさら慎重に屋上を目指した。




何故かって?




五時限目開始から、五分は経過しているのだ。




そんな状況で、缶紅茶片手に、廊下をフラフラ歩いていたら、さすがに言い訳のしようがない。




それに私達は、美術部だ。




授業はすでにサボってしまっているのだけれど、出来る限り、そう出来る限りは~私達の行いのせいで、ハル姉が小言を言われるような事は、避けたい。




きっと、私達のせいでいろいろ言われているんだろうけれども、一度たりともハル姉からは、そういった事に関しての注意を受けた事は無かった。




今度みんなと相談して、ハル姉に盛大に謝ろう。そして感謝しよう。




そんな事を考えながら、屋上のドアを開けた。