彼女ノ写真

坂の頂上を見遣った。思わず、ため息が漏れる。




ここからでは、事前に加速をしようにも出来ない事は明白だった。




少し逆方向に下って、また登りなおすってのは、バカらしい。ってか、バカだろ!




何だか身体が重く感じる。特に両足が、白旗濃厚、敗色濃厚のケだるさだ。




「はぁ~、、、歩くか」




それは、全身で下した、懸命な判断だった。立ち漕ぎとか、さすがにダルいし。




目指すは、下り坂。そこから自転車に乗ろう。




その時は、爽快な風が、僕の全身を包み込んでくれるハズさ。




一応、手帳らしい物は探しながら登ろう。こうして登るのは、十三回目だけど。