彼女ノ写真

───ちょいと───と言う言葉と共に、僕は携帯を軽く振り、愛想笑いをしながら立ち上がると、送信されたメールの内容を覚悟しながら確認する。




何の覚悟かって?




あの子が学校で僕にメールをするなんて、きっとロクな事じゃないからだ。




大体想像が付く。シキちゃんの背後に、あの先輩の影がちらつく。




勘違いしないでもらいたいのは、僕はマキ先輩の事が嫌いな訳じゃない。むしろ、人間的に好きだし、アーティストとしては、あの感性に尊敬の念を覚えている。