親指から自然に伝わる圧力の分だけ、アンコが外に飛び出しているその状態は、ちょっと悲しく見える。
そんな風に見えたあんパンの事をそのままにして、バカな会話を続けるのはさすがに忍びなく、素早くそれを口に放り込み、ベストパートナーである牛乳を、すぐさま胃に流し込んだ。
そんな時だった。ズボン右前のポケットが、バイブ音を立てて震え出したのは。
まさかそれが、シキちゃんからのメールだとは思ず、どうせ他校に行った中学時代の友達だろうと思い切っていたから、送信者を見た瞬間、飲み込んだばかりのゴールデンコンビを、噴き出しそうになった事は、言うまでもない。
右隣に座っていた坂口が、慌てて口を押さえ込んだ僕の顔をマジマジと見ながら、心配そうに言う。
そんな風に見えたあんパンの事をそのままにして、バカな会話を続けるのはさすがに忍びなく、素早くそれを口に放り込み、ベストパートナーである牛乳を、すぐさま胃に流し込んだ。
そんな時だった。ズボン右前のポケットが、バイブ音を立てて震え出したのは。
まさかそれが、シキちゃんからのメールだとは思ず、どうせ他校に行った中学時代の友達だろうと思い切っていたから、送信者を見た瞬間、飲み込んだばかりのゴールデンコンビを、噴き出しそうになった事は、言うまでもない。
右隣に座っていた坂口が、慌てて口を押さえ込んだ僕の顔をマジマジと見ながら、心配そうに言う。
