full moon

「ユウは座ってていいよ。」



ショウは部屋に着くなりキッチンにこもってしまった。






食材を洗う音やまな板で切る音たちを確認して寝室のほうへと近寄った。




誰かといるショウを思うよりも、今私といるショウとの時間を大切に思いたい。



こんなに苦しくて張り裂けそうな思いもあなたじゃなくちゃ出来ないから。








部屋の中は見ずに扉を閉めた。








出来上がっていく料理の匂い。



微かに聞こえくるあなたの鼻歌。





それらをソファーに座り感じながら暗くなっていく空を眺めていた。