full moon

「…ユウ。」


そう言って静かにショウも座り込んだ。


「なに?」



ショウと目が合う。


頬に手を当てられた。



徐々に下へと移動するショウの手は温かかった。



指先がブラウスのボタンにかかる。



ブラウスの中に入り込み、鎖骨辺りをなぞってきた。



私は目をそらさず黙ってその行為を受け入れた。




「無い。」



ショウの手がゆっくりとブラウスから抜けていく。



「捨てちゃった?」


悲しそうに問いただすショウの目。



「もう無いよ。」


真っ直ぐに見つめて答えた。