full moon

「ユウ!こっち。」



待ち合わせ場所にバイクに乗ったユウキがいた。




「バイク!?今日どこ行くの?」



「いいから早く乗ったぁ。」





行き先が分からないままユウキの後ろに乗る。




「ちゃんと捕まっててね。」




ユウキの腰に腕をまわししっかり捕まった。




バイクが走りだすと、夏の蒸し暑さが徐々に消えていく。



心地好い風が体の火照りをとってくれる。



華奢な体なのに抱きしめると広いユウキの背中。




風にのって香るユウキの香水。





行き先が分からない不安もユウキだから安心できた。



バイクに乗っているだけなのにすごく気持ちよかった。




久々にこんな感覚を味わった。





ショウが隣にいた時以来。