「……っ」
意を決して、道の右側へ寄った。

今日、いるのかな?
たったそれだけを確認するために店へ行くとか、ほんと無意味。いたって話すわけでもないのに。

篤紀とはほんとあれっきりで、あたしも直子の忠告に甘えて連絡していない。

そろそろ気分も落ち着いてきた頃だろうし、話し合いに電話をかけようかなと思ったことはあった。でも「また留守電にされたら」なんて考えると怖くて、結局は何のアクションも出していない。

篤紀はもう、あたしのことを吹っ切ったのかな? 思い出すこともない?

本当に、もう終わってるの?

「…………」
考えごとをしていたら、着くのも早い。