でも、変わってなんかいなかった。 「騙しにくるなら、その制服を脱いでからにしなよ。頭、悪いね」 ひとを見下すような目、小馬鹿にした話し方。……ニヤリと笑う表情は昔のままだった。 だからあたしも、小学生時代を思い出させるために、ボールペンで鼻くそと呼ばれたホクロを書いた。 「忘れた? この顔」 「あ……」 レーザーでホクロをとっていたから、あたしがあの「百瀬美和」だということに気づいていなかった彼。最初はすごく驚いたみたい。