ねぇ篤紀、覚えてる? 犬猿の仲だったあたしたちの影が、ひとつになった日のことを。 「あたしのこと好き?」 「……かもな」 ドキドキして、すごく嬉しくて……。改めて実感したんだよ、こんなにも好きになってたんだなぁって。 「好きなんじゃねえの?」 「……付き合ってあげる」 ふたりともひねくれてるから素直な態度じゃなかったけれど、あの日のあたしね……最高に幸せだったんだよ。