ティアラ2

はっきりと言われたわけじゃないけれど、そういうふうにしかとれない。

篤紀はあたしよりもあの子を守って、あたしよりもあの子を信じてる。「彼女」はあたしなのに。
そんなのを見たあとに、いきなり「別れよう」って言われたんだよ? 誰でも同じように思うはず。

「聞かなくてもわかる」
別れを告げた篤紀の姿が、頭の中に浮かぶ。

遅れて返事をするあたしをチラッと見て、透吾は窓を少し開けた。
「決めつけるのは、やめたほうがいい」
窓辺に腰をおろし、灰皿を持ったまま空を眺める彼。

外はいつの間にか真っ暗になっていた。いまならあの月もはっきりと見えるのかもしれない。