ティアラ2

「邪魔者はもういないんだから、今日から好きにしなよ」
「……は?」
「せいせいしたでしょ」
気がつくと、口が勝手に動いていた。

「よかったね、いなくなって」

とげのある言い方をすると、篤紀の顔つきが次第に険しくなっていく。

「またかよ」
うんざりだ、というかのような目をされた。

何よ、邪魔者扱いしたくせに。辞めろ、って言ってきたじゃない。店長さんに嘘までついて、あたしを休ませたくせに。
「これからあたし、忙しくなるから」
「……あっそ」
ほらね、あたしに興味なんてもうないんでしょ。