「あいつのこと……知らないの?」
「はい」
知らないから聞いてるんじゃない。
「え、何も聞いてないの?」
「……はい」
カメラマンだとは聞いてるけど、どうせ怪しい仕事だって思ってたし、詳しくは聞いていない。
「……」
何も知らないことに驚いてるのか、店員さんは目を見開いてあたしをじろじろ見る。そのとき、だ。
「なに口説いてんだ、エツ。俺のお気に入りだ、って言っただろ?」
突然、真後ろから手を回された。
「ちょっ」
顔にかかる腕を、急いでペチペチたたくあたし。すると、透吾はパッと離れて、隣の席に腰かける。
「はい」
知らないから聞いてるんじゃない。
「え、何も聞いてないの?」
「……はい」
カメラマンだとは聞いてるけど、どうせ怪しい仕事だって思ってたし、詳しくは聞いていない。
「……」
何も知らないことに驚いてるのか、店員さんは目を見開いてあたしをじろじろ見る。そのとき、だ。
「なに口説いてんだ、エツ。俺のお気に入りだ、って言っただろ?」
突然、真後ろから手を回された。
「ちょっ」
顔にかかる腕を、急いでペチペチたたくあたし。すると、透吾はパッと離れて、隣の席に腰かける。



