ティアラ2

「うん。俺、足を出してるほうが好きだし」

…………。

付け足された彼の言葉に、げんなり。

「はいはい、スケベね、相変わらず」

笑っている女性の返事で、あたしの胸はまた不安でいっぱいになった。

こんなところへ連れてきて着替えさせるなんて、やっぱりあたし……デビューしちゃうのかな?

「……どうしよ」

真っ赤になる鼻先、充血した瞳。鏡に映るあたしは、いまにも泣き出しそうな顔。

しゃがんで自分の服を掴んでいると、トントンとドアを叩かれた。

「は……はい」

「もう着替えた?」

女性の声。あたしは渋々、そうっと扉を開ける。