助手席のこんなところに私物を置くのは、彼女しかいないよね。
……あたしなんかを乗せて大丈夫なのかな?
そういえば、あたし、家族以外の男のひとの車に乗るのって初めてかも。篤紀は免許すら持ってないし……。
「はぁ」
やめたやめた。いま、篤紀のことを考えるのはよそう。思い出すだけでムカムカする。
「このあと、何かあるの?」
「えっ?」
深々とため息をつくあたしに、話しかけてきた透吾。ふいをつかれ、思わず声が裏返った。
「……ないけど」
恥ずかしくなって、1回、咳払いをしてから答え直す。
……あたしなんかを乗せて大丈夫なのかな?
そういえば、あたし、家族以外の男のひとの車に乗るのって初めてかも。篤紀は免許すら持ってないし……。
「はぁ」
やめたやめた。いま、篤紀のことを考えるのはよそう。思い出すだけでムカムカする。
「このあと、何かあるの?」
「えっ?」
深々とため息をつくあたしに、話しかけてきた透吾。ふいをつかれ、思わず声が裏返った。
「……ないけど」
恥ずかしくなって、1回、咳払いをしてから答え直す。



