カツカツカツ。足音がいつもと違う。
立ち止まって、片方を脱いだ。
「あ」
知らない間に、ヒールのゴムがとれている。
「……」
ヒステリック、になってる?
こんなことにまでイライラしてる自分。
“悪く言わないでよ、あたしの彼氏”
直子に当たっちゃった。
悪く言ってたのは、あたしのほうなのに……。
「最低だ」
みっともないパンプスに、また足を通す。
不満ばかり言うから、直子は聞いたんだ。そんな男のどこがいいの、って。
なのにあたしは……。
「買ったばかりだし……ゴムだけ付け替えようかな」
あんなにブツクサ文句を言ってたくせに、ひとが篤紀を悪く言うと腹がたつの。
立ち止まって、片方を脱いだ。
「あ」
知らない間に、ヒールのゴムがとれている。
「……」
ヒステリック、になってる?
こんなことにまでイライラしてる自分。
“悪く言わないでよ、あたしの彼氏”
直子に当たっちゃった。
悪く言ってたのは、あたしのほうなのに……。
「最低だ」
みっともないパンプスに、また足を通す。
不満ばかり言うから、直子は聞いたんだ。そんな男のどこがいいの、って。
なのにあたしは……。
「買ったばかりだし……ゴムだけ付け替えようかな」
あんなにブツクサ文句を言ってたくせに、ひとが篤紀を悪く言うと腹がたつの。



