「どういうこと?」

なんでこの女からメールがくるの?

「どういうって……見たまんまだろ。シフトの変更」

篤紀はそうつぶやいて、素知らぬ顔で返信し始める。

いやいや、そんなことを言ってるんじゃないのよ。

あたしが聞いてるのは「なんでこの女が、篤紀のアドレスを知ってるのか」ってことなの。

さっき見た画面に書かれていた文章は「ごめん(可愛らしい水色の汗)竹ちゃんが来週の火曜日、無理になっちゃったの(可愛らしく泣いてるウサギ)アッキー、代わりに入ってくれないかな(可愛らしいピンクのハテナ)」。

ブリブリのデコメール。ただのシフト変更に、ここまで手をこるなんて……。

「そりゃ、交換くらいするだろ。こういうときの為に」

不満を言ったら、篤紀は打ちかけのメールをあたしに見せて、そう言った。