そんなあたしが面白いのか、篤紀はにやりと微笑んで「なに、緊張してんの?」と聞いてきた。

ムッとして「まさか」と言い返す。すると、彼はあたしの前髪を指でかきあげ、真剣な顔をした。

「さっきは子供相手に18歳以上とかぬかしてたくせに」

そう言って……彼はわざと、唇の端にキスをした。ぜんぶ重ねたときよりもドキドキして、触れた部分がジーンと痺れる。



ねぇ、直子。

あんた、やっぱり最高の親友。

言う通りにしたら、前みたいに仲良くなれたよ。

目をつぶりながら、友達のアドバイスに感謝する。ワラ人形なんかを作ってた自分をばかばかしく思いながら。