君の名は灰かぶり



それから「仕方ないな」と呟くと

ヒョイとサクヤを自分の肩に抱き抱えて


階段を登り始めた。


サクヤは、最初は理解出来ずに

パニックになっていたのだが、


段々と申し訳ない気持ちになってきて


ついに「ごめんなさい」と謝った。


すると、男は


「そう思うなら痩せろ、デブ」


と吐き捨てるように言った。


サクヤは、かちんときて


「ボクは、そんなに太ってない!」


と男の背骨を狙って殴った。


すると男は、

静かな声で「落とすぞ」と脅した。


サクヤは、あまりの怖さに

すぐにごめんなさいを言った。